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INTERVIEW
職員インタビュー

ここが面白い、ここがやりがい ――通信制高校で教えること――

池上学院高等学校 [学園前キャンパス] 教員

  • H教諭
    男性
    入職2年目
    地歴・公民
  • S教諭
    男性
    入職1年目
    英語
  • Y教諭
    男性
    入職6年目
    地歴・公民
  • T教諭
    女性
    入職1年目
    理科・家庭科
  • M教諭
    男性
    入職1年目
    数学・情報

なぜ通信制高校の教員に?
どうして池上学院に?

H教諭 池上学院の教員募集に応募してみて、初めて通信制高校というものに直に触れました。その際、通信制には、まだまだ発展の余地が大きく残されていると感じました。他の高校からも内定はいただいていたのですが、より面白く仕事ができそうだと思い、池上学院を選びました。

S教諭 実は池上のすぐそばにある大学に通っていながら、どんな学校かも知らずにいたんです。いざ自分の進路として教職を考えるようになってから、通信制である池上学院のことを知り、興味を持ちました。

Y教諭 旅行会社に勤めていましたが、一度はあきらめたつもりの教職の夢を捨てられませんでした。せっかく教員になるのなら、かつての自分と同じように、壁にぶち当たったり、遠回りをしたりして、もがいている生徒たちの支えになれるような学校がいいと思ったので。

T教諭 私は以前、専門学校で教員をしていました。その学校では、しかたなく専門学校へ進んだという学生が多かったんです。大学へ行くほど学力がない。就職するほど実社会でやっていく自信がない。そんな子たちです。よく話を聞くと、高校へあまり通っていなかった子も少なからずいました。通信制の高校教員になろうと思ったのは、そんな子たちのことが強く印象に残っていたこともあります。

M教諭 前職は全日制の教員でした。全日でも通信でも生徒たちは自分も目標に向けて歩んでいることに変わりはないのですが、より強い支えを必要としているのは、やはり通信制の生徒です。そこに教員としてのやりがいを感じたのが池上学院へ来た理由です。

通信制高校の教員になって思うこと

Y教諭 全日制の公立高校に比べると、通信制高校の生徒の学力の幅は格段に大きいですね。スクーリングでは、進学校に合格できそうな生徒と、繰り上がりの足し算がおぼつかないような生徒が一緒の授業を受けることがある。でも、それぞれ一生懸命に自分の課題に取り組むと、ちゃんと学習の場として成り立つところが面白いです。

T教諭 もうかなり前のことになりますが、娘が全日制をやめて通信制の高校へ行きたい言ったことがありました。その当時、私は、ありえない選択だといって反対したんです。こうして自分が通信制の教員になってみると、あの時の認識がまったく間違っていたと改めて感じます。全然あり、の選択ですよね。

H教諭 たしかにそうですね。通信制という学び方は、もう特別ではなく、「あたりまえ」のひとつと考えていいと思います。

S教諭 自分の場合はちょっと荒れた高校生だったんです(笑)自分の経験からすると、高校生のころ、親や学校(全日制)の先生には話せないこと、相談しにくいことがいろいろあった。話を聞いてくれる人がいる場所としても、通信制高校の役割は大きいように感じています。

M教諭 最初から正解でなければダメ、という思い込みで勉強がつらくなっている生徒が多いように思います。じっくりと基礎学力を固める必要がある生徒たちには日々の学習サポートで、最初は間違ったり足踏みをしたりしてもいいんだよ、という安心感を与えたい。そこから徐々に、確実に、正答にたどりつく力をつけていくのが、通信制、なかでも池上の得意とするところではないでしょうか。

自分のこんな点が通信制高校向きかも

Y教諭 自分は進学や就職で随分と失敗をしたり、トラブルに見舞われたりしたので、 逆境について実体験で語れる。だから、困難を抱えた生徒に、いくらかでも説得力をもって何かを伝えられる気がします。

T教諭 私も仕事や私生活で大波小波があったほうで、その度にいろいろ考えて新しいことに挑戦してきました。この年齢になってから高校教員になったのも、そのひとつ。若い生徒たちが、できるだけ自分の可能性を広げ、挑戦心を失くさないよう、励ましていきたいです。

M教諭 確固とした自分のスタイルがないんです。なので自分のスタイルで教える、というよりも生徒一人ひとりに応じてカメレオンのように自分を変えていくようにしたいと思っています。それは「生徒本位」という意味で。これがなかなか難しいのですけれど。

H教諭 全日制と比べて、通信制、とくに池上は割と柔軟に授業づくりができる。社会科で言えば、単元の学習内容をSDGsや情報社会に絡めてみたり。職歴の浅い自分の意見も取り入れてもらえるのがうれしいし、やる気が奮い立ちます。

S教諭 教員である自分を生徒に鍛えてもらっている感じがします。おそらくは通信制ゆえに生徒の質問が視点もレベルも多種多様で、すっきりと理解してもらえるような回答がなかなかできないことがあります。そんな日は、打ちのめされたような気分になる一方で、自分もまだまだ勉強を重ねなくては、と刺激にもなっています。

どんな指導をしていきたいか

T教諭 生徒たちの経験の幅を広げてあげたい 。現在はなかなか実行が難しいですけれど、机に向っての勉強にとどまらず、たとえば、外の空気を吸って周囲に目を向け、さまざまな発見をするような機会を数多く作れるといいですね。

H教諭 通信制の多くの生徒にとって高校卒業が目標になっていますが、卒業は人生の通過点。卒業後の長い人生を自立して生きていく力を少しでもつけてあげられるようになりたい。私自身の成長が前提条件ですけれども。

S教諭 担当教科の英語について話すと、英語をずっと苦手にしてきた生徒が多いので、好きになってもらいたい。学校を卒業したら終わるような英語ではなく、その後も英語を介して友人をつくったり、価値観を磨いたりするような、息の長い学びに生徒を導くのが理想です。

M教諭 小さくてもよいので、振り返ってみると「よい時間を過ごせた」と、どの生徒も思えるような場面を一緒に作っていきたいです。

Y教諭 そうですね。私も、生徒と一緒に感動の涙を流せるようなクラスにしたいです。